HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

連続殺人鬼の心理って? 「アイム・ノット・シリアルキラー」

連続殺人鬼の心理って?

アイム・ノット・シリアルキラー

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あらすじはアメリカ中西部の町にある葬儀屋。16歳になる息子のジョンは、遺体の防腐処理を手伝う影響からか、死体や殺人に異常な関心を示し、ソシオパス(社会病質者)と診断される。ある日、町で連続殺人事件が発生した。無惨にも切り裂かれ、内臓の一部が持ち去られた死体を目にしたジョンは、殺人鬼が近くに潜んでいることを実感し、その存在に強く惹かれていく。引用元 映画.com


快楽殺人鬼の物語は山のようにホラームービーで語られて来ているが、それになりたくない主人公というものは面白い題材だと思う。


そもそも彼がソシオパスという社会病質者である事の原因に実家が葬儀屋の息子で、いつも死体と触れ合っていたからと言うものがあると推察される。


それでいて、病的なシリアルキラーに自分がなってしまうのではないかという感覚に陥っている。これがなかなか無い発想の作品で、ホラー好きならここまでいかなくても歴代のシリアルキラーの殺し方や生き方に憧れ、また恐怖したことがあると思う。


そのせいで、カウンセリングにも通っているが、そのカウンセラーとの会話も独特だ。そんな平穏な生活の中で、殺人事件が起こり、現場には不思議なヘドロのようなものと、体の一部が欠損した遺体が残されている。


これが映画の始まりなのだが、この遺体を防腐処理する過程を実際に主人公と家族が職業として、行うのがなかなかグロテスクで、印象的。また、主人公が死体が欠損している事を知っている理由もちゃんとしてる。(最初に内臓の一部がないことに気づくのが主人公)


そこから、謎の連続殺人と主人公の犯人探しが繰り広げられるが、割と中盤で犯人が見つかるが、なかなか面白い設定で描いている。ここはこの映画に何を求めているのかという点で、結構賛否が分かれる内容になるが、私は肯定的に受け取った。


ここから、完全にジャンル映画として変わっていって、演出含めて頑張ってるB級映画だと思う。


特に、タイトルにあるこの映画の趣旨がかなり面白い演出で終わっているのも良い。

 

確かに杜撰なところもあるし、ジャンル映画特有の味付けもされているが、個人的にはまあ、有りな一本。


死というものをどう映し出すか、かなり現実的にも、比喩的にも映しているのが良い。

復活のゼロ年代作家!「ライト・ノベル」

復活のゼロ年代作家!

「ライト・ノベル」

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作家の寿命は普通、一作目がどれだけ売れたかによって決まるが、この人の場合は売れに売れた。そう引きこもり作家滝本竜彦さんである。

 

代表作であるネガティブハッピー・チェーンソーエッヂNHKへようこそ」で有名な作家で、本当に身を削って書いている作家だった。

 

実体験としての引きこもり生活を元にして、ネットに依存し、自堕落になっていた自分に小説しかないという状態にまで落ち込んで、そこから這い上がった作家であるが……

 

その精神性故か、ハッキリ言って面白いがいつ見ても不安定に見える人物でもあった。当時の映画撮影時のインタビューの映像やNHKのアニメ化の際の挙動不審ぶりは酷かった。

 

そして、彼は筆を置いた。小説から遠のいてしまった。作家として一定の成功を収めているのだからある意味ハッピーエンドなのだが、あの屈折した心理が読めないのは悲しいものがある。どこかオタク気質で、粘着的で、鬱屈としていて、衒学的な感性は引きこもりのそれであり、自分が見たくない負の側面をありありと見せてくれる。

 

そんな作家が復活したのだ。小説を、新刊を本当に何年ぶりかに出したのだ。これは本当に確率的にいって奇跡的としか言いようがない。

 

しかし、彼が、負の側面、言っては悪いが近年瞑想や宗教的な発信をしていたことも知っている。

 

果たして、内容はどうか……

正直、まだ途中だが、この人は本当にファムファタール(運命の女)を追い求めている作家なのだと思う。それもライトノベルの分野におけるあの世界観で……

 

正直、過去の作家であるし、自分も後発組で、彼と同じ時代を生きて来たわけではないから上手く語れないが、刺さる言葉はとにかく刺さる作家であると思う。

 

そもそも、宗教的な一面もある作家であるし、時代に取り残された作家でもあるが、この奇跡のような復活は素直に嬉しい。

 

この不安定で壊れやすい作家が今後とも、作家として生きていける事を願って……

 

 

文化祭ならぬ学芸会映画! 「斉木楠雄のψ難」

文化祭ならぬ学芸会映画!

斉木楠雄のψ難

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とてつもない超能力を持っているが、その力を隠して目立たずに、誰にも干渉されない普通の生活を望む高校生の斉木楠雄。しかし、そんな楠雄の思いとは裏腹に、彼の周囲にはなぜか楠雄に思いを寄せる妄想美女・照橋心美や、超能力でも気配が読めない燃堂力など、変な奴らが集まってくる。毎年恒例の文化祭も穏便にやり過ごそうする楠雄だったが、次から次へと災難が降りかかり、まさかの地球滅亡の危機にまで発展してしまい…… 引用元 映画.com

 

これは映画のレベルに達していないと言わざるを得ない作品。そもそもギャグ主体のストーリー性の薄い原作と90分は尺がある映画とは親和性が低かったと言える。


ほぼ同じキャスト・監督の「銀魂」と比べてもあっちにはあくまでストーリーが多少なりともあるし、映画的にしているよう頑張って入る。


しかしこのお話は本当にくだらない。身内ネタのオンパレードというか、寒いギャグの連発だけでしかない。


そもそも主人公に魅力があるタイプの作品ではない。最強主人公の周りのキャラクターが光るから面白い内容になるタイプだと思う。しかし、原作を読んでいない人からするとこの内容では周りのキャラクターに感情移入も同情もできない。あまりにもあっさりしすぎている。


そもそも演技自体がとても低レベルであり、映画館で1800円も払って見るようなものではない。たまたま利用している動画サービスにあれば見ようかというレベルだ。


そもそも主人公が最強すぎるのを笑いに変えるのが本作なのだが、ここで説明がないも同然なため、メガネのくだりなど正直御都合主義にしか見えないし、面白くもない。


さらにいうとCGがあえてだろうが、とても杜撰であり、正直最近の作品とは思えない出来栄え。


ただまあ、橋本環奈さんが演じてる照橋さんが、異様に可愛い女子高生というキャラ付けで、それの心の内を思いっきり出しているののはまあ、やりたいことはわかるし、キャスティングも面白いので、ここは悪くなかった。


ただ、細かい小ネタやギャグは正直、学芸会レベルで退屈。(例えば完全身内ネタの暗殺教室のネタなど)


さらに、地球規模の災害とか言っているが、正直どうでもいいと思って見てしまう。ここも地球規模なのに全然、描写が甘いという笑いどころなのかもしれないが、ただただ退屈。


さらに言えば御都合主義の行き着く先は、さらなる御都合主義であるというこのお話のオチは酷いがもうどうでもいいとも言える。


だらだらしながら、ツッコミを入れつつ見るにはいいかもしれないが、真剣に見るのはオススメしない。

 

そんな御都合主義が通るか!!! 「ゲーム」

そんな御都合主義が通るか!!!

「ゲーム」

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あらすじは投資家として成功したものの、離婚後、孤独な毎日を送っていたニコラスは48歳の誕生日に弟コンラッドに再会し、CRSという会社のゲームの招待状を受け取る。ニコラスは好奇心からそれに参加するが、その時から奇妙で不可解な事件が続発。命まで危機にさらし、そのあげく財産や邸宅まで奪われることに……。引用元

映画.com

 

デヴィット・フィンチャー作品が面白かったので、手を出してしまった一本です。


作品の内容は「CRS」という会社からの商品は「ゲーム」を渡され強制的にプレイしていくというものです。


この「ゲーム」がハッキリ言って曲者で、映画のキャラクターだから死んではいないものの命の危険が付きまとう物です。

 

正直いって胸くそ悪いものばかりで、最低最悪のものばかりで、全然「ゲーム」ではないです。

 

ここからネタバレ込みでこの映画について語っていきますが、この胸くそ悪い映画を初見で見たい方はお帰りください。


正直言って「オチ」が途中から、ある程度絞れますし、最後には主人公は完全に人間不信になっています。


特に「オチ」が明かされる時は、下手をすると二人死人が出ていてもおかしくなかったです。(主人公が拳銃を取り替えてしまうとか)

 

そのほかにも死にかけるシーンは全部、演出であって本気ではないといってますが、実際には危険性はあったと思いますし、十分危ないです。

 

さらに、主人公は本当に大切な父親の形見も売る事になり、完全に精神的にイカれてしまいます。


また、その後のまるでドッキリ大成功のような雰囲気は最低です。こっちは5分前まで、精神的には死んでいるんですよ。


正直、映画で観客的視線で「ゲーム」観るのが、面白いのであって、主人公に感情移入するとまったく面白くないです。


主人公の精神的成長はラストにオマケ程度付いていますが、これも死の直前まで追い込まれた人間の行動か?と思ってしまいました。

 

実際にこの会社がリアリティを持って行動しているところはまるでなく、映画だから可能な犯行であって、現実味のある組織には見えません。行動もそうです。

 

全て、お芝居だったというのも救いになるかというと、主人公の一種の病的な症状はなくなりはしないでしょう。

 

映画だからこんな事が許されると思いますが、実際には不可能ですし、面白くもないですし、一生人間不信になってもおかしくないでしょう。最低でも、映画のようなドッキリ大成功のようにはならないでしょう。

 

あくまで、映画「だから」出来る「ゲーム」といったところです。オススメはしません。

映画史に残る名シーンの連続! 「E.T.」

映画史に残る名シーンの連続!

E.T.

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あらすじはアメリカのとある森に、地球の植物を調査するため宇宙船が飛来する。人間たちの追跡が迫り、宇宙船は逃げるように飛び去りが、その際に1人の異星人が取り残されてしまう。森のそばに暮らす少年エリオットは、その異星人と出会い家にかくまう。兄と妹を巻き込み、E.T.と名づけた異星人と交流を深めていくエリオットたちだったが…… 引用元 映画.com


幼い頃に見てから、それっきりだった作品で、こんな名シーンだらけの作品だとは思ってなかった。(ただ、指と指を合わせるシーンは劇中には存在しない)


しかし、正直大人向けの作品とは言い難い。子供騙しでは決してないが、大人が見て大満足するスペクタクルを繰り広げているかというとそうではない。


実際に主人公が体験している世界は日常の中に止まっていて、そこに異物であるE.T.が入り込んで来ている話になっており、スケールはあえてこじんまりしている。


そこが良いとも言えるが、やはり子供を楽しませる演出で出来上がっていると言える。それが悪いとは一切思わないが……


また、この映画の影響を多分に受けた映画が多いので、原点とも言えるこの作品がとても面白いとはならなかった。もちろんある程度、面白くはあった。


構成や演出が巧みだったり、言葉選びが面白かったりと良い面が多いが、特殊撮影というか、この時代はSFXが流石に古い。ここが加点ポイントになっていた当時からは流石に今は減点まではいかなくても……という感じ。


また、良くも悪くも御都合主義的展開が強く、ここをどう許容するかという問題もある。正直、いくつかの点は致命的な穴のように感じる。(例えば、E.T.の衰弱理由とその後の展開など)


しかし宇宙人とのコミュニケーションものとして一代ブームを作り出し、伝説的名シーンのあの自転車で空を飛ぶというあの映像の素晴らしさは見事。(ここだけは本当に色あせない幻想的シーンに仕上がっている)


もちろん、細かなギャグやE.T.の言葉のチョイスの仕方、そして少年の小さいが大きな冒険譚として本当によく出来ている。


とにかく映画史に名を残している事はわかる映画だが、やはり時代の波は結構厳しいものがあると思わされた作品だった。特にSFという媒体ではどんどん新しい技術進歩があり、それによって良いものが作り続けられているのが現状だ。

映画館でのスマホマナー!

映画館でのスマホマナー!

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最近の映画館では当然のように、劇場でのマナー注意がなされているが、それでも映画上映中にマナーを守れない人が多いように感じる。

 

特に言いたいのはエンドロールは映画の終わりの時間ではなくて、映画上映中だからスマホの画面を見ないで欲しい。こっちはクレジットを見ている最中なので、見たくないならさっさと静かに立ち去って欲しい。そもそもスマホにはカメラ機能と録音機能があるため、明るさ最低でも使用しているなら、ムービー録画や録音を疑われても仕方ない。(たとえ、エンドクレジットであっても絶対にダメ)

 

さらに、十分に暗い映画館内でスマホの明かりはかなり目立つことになる。ちょうど逆光になるから本当に嫌だ。勿論、着信音を切っていないなどは論外だ。

 

約2時間スマホの電源を切れないorフライトモードにしてポケットにしまうことができないなら、映画館で映画を見る資格はまずないだろう。(単純にマナーとして)

 

どうしても、緊急の用事が入る可能性があるのなら見るべきではないし、そっちを優先して欲しい。(そもそもこの手の機械類を触ること自体がマナー違反)

 

せめて、使って許されるのは、劇場の明かりがついている内、マナーのお願いがされるまでに何とかして欲しい。(現代人にとって手放せないものだから、みんなで守る必要があると思ってる)

 

ちなみに、この記事を書くに至ったのはそういうマナー違反をよく目撃するからだ。体感としては、やはり単館系よりもシネコンの方が、同人数でも多い印象がある。(年間に映画館に訪れる回数の違いも関係するだろう)

 

さらにいうと、やはり若年層が多い傾向にある。特に集団で見に来ている学生さん達が……

 

それと、最近のマーベルブームからか、最後まで席に座っていないと見れないエンドクレジット後の映像を待つまでの暇つぶしに見てるケースにちょくちょく出くわす。(今までなら、さっさと帰っていたのが悪い意味で変化したケースといえる)

 

まあ、結論としてはスマホは単純なマナー違反というのと、録画や録音の疑いをかけられても仕方ないので、使わないで欲しいというごく常識的お願いだ……

 

それと、マナーの問題としてよくポップコーンの音がうるさいとかいう人がいるが、あれは映画館にとってとても重要な資金源であり、映画館のために従来よりも暴利価格を払っている特権階級の行為なので、ある意味仕方ない。ただし、かってに飲み物、食べ物を持ち込んでいるのはギルティ!

40年愛した我が家ってどんな存在? 「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」

40年愛した我が家ってどんな存在?

「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」

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あらすじはニューヨーク・ブルックリンのアパートメントの最上階に新婚以来暮らしている画家のアレックスと妻のルース。眺めも日当たりも良く、最高の物件なのだが、エレベーターがないため、アレックスも年齢的に5階までの道のりがきつくなってきた。そんな夫を気遣い、この部屋を売ることを決断したルース。妻の考えに承諾したものの、本当は家を売りたくないアレックス。結局、部屋は売りに出すこととなり、内覧希望者も殺到するが、内覧日の前日に愛犬ドロシーが急病にかかり、さらに近所でテロ騒動が勃発。2人は予測不可能なとんでもない週末を迎えることとなる。   引用元 映画.com


40年間過ごし続けてきた我が家を売るというシンプルな物語。主人公夫婦はエレベーターのない5階の眺めのいい部屋に住んでいるが、年のせいで、エレベーターのある部屋に引っ越そうとする。


あまりにもシンプルだし、物語もなだらかなのだが、主演の二人の人物造形が本当にリアリティあり、40年間連れ添った熟年夫婦を演じ切っている。ここの演技力が抜群に上手い。


小言の言い合いやじゃれあい、細かな仕草のソレが本物に見える。さらに犬の描写が本当に良い。犬も年をとって階段が登りにくい感じやある事件に巻き込まれてからの主人公夫婦の対応も暖かい。(結構凄い事言ってのけてるのも愛情を感じる)

 

また、本当に小洒落た家に住んでいて、夫のアトリエの姿は他人から見たらガラクタの山かもしれないが、たしかにとても眺めは良い。また、主人公夫婦の過去回想が時折挟まれるが、出会い方、惹かれ方、人種の問題、そして子供といった大きな問題を過去をゆっくり思い出すように語るのも部屋の歴史のようで良い。


内見をして、正直売りたくない夫が自宅を一瞬他人にじろじろ見て回られるのもなんとも不快な感じがして良い。(テレビを見てるゲストに邪魔だと言われる肩身の狭い感じが良い)


また、主人公夫婦の新たな家探しも繋がっていて、再出発というテーマにもなっている。しかし、愛着のあるあの家をどう扱っていいのか本当に翻弄する姿が見事だ。


最終的には時間との駆け引きにもつれ込み、問題が起こりに起こる。(ここで結構重要な台詞が飛び交っている)


そして最後の決断だが、ちょっとそれは反則のような気もするが、これはこれで伏線も貼ってあったし、なんだかんだうまくまとめている。


落ち着いて見れる良作といったところで、ほっと一息つけるような映画だった。特に主役の二人の現実感は素晴らしい。