HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

強く、優しく、可憐な女性像 「風の谷のナウシカ」

強く、優しく、可憐な女性像。

風の谷のナウシカ

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あらすじは地球壊滅後の近未来を舞台に、“腐海”と呼ばれる毒の森に生きる人々の闘いを描く。文化論を躍動感溢れる娯楽作に昇華させた宮崎駿の手腕はさすが。また、鬱蒼とした腐海や数々の巨大な虫たちを具現化した美術も素晴らしい。海から吹く風によって腐海の毒から守られている「風の谷」。ある日、虫に襲われた輸送飛行船が風の谷に墜落する。船内には、“火の七日間”と呼ばれる最終戦争で地球を壊滅させた「巨神兵」の核が積まれていた。やがて巨神兵をめぐり闘争が勃発し、風の谷の王妃ナウシカも陰謀渦巻く戦乱に巻き込まれてゆく。引用元 allcinema ONLINE


宮崎作品の中でも、主義主張の強さ、環境問題への彼の意識在り方を強く映し出した作品。同時にジブリヒロインの在り方、強くそれでいて優しい、考える女性像を提示してきてる辺り作家性を感じる。


とにかく世界観がSFファンタジーの世界で、過去に星にまで行った文明が滅びて千年、世界は汚染され腐海という毒(瘴気)を放つ森のあるという設定。


辺境の地の風の谷で暮らす族長の姫ナウシカが主人公。ある日辺境の騎士ユパ様が帰って来てすぐにトルメキアという軍事国家の航空船が腐海に住む蟲達を連れ、墜落して来たところから始まる。


ここから怒涛の冒険活劇だが、とにかくナウシカが強い、美しい、そして優しい……

戦闘の連続の中、気丈に振る舞うシーンも目立つが、現実を直視出来ない弱さもしっかり描きこんでいる。


また、腐海に住む蟲達の造形はアニメでしかリアリティを出せない力強さを持っている。特に王蟲インパクトは凄まじい。


そして、墜落して来たトルメキアの船の中のあの物体の気持ち悪さと凶悪さ。旧文明の残した禍々しい遺物として圧倒的。


ストーリーは戦闘に次ぐ戦闘だが、演出が光るシーンが多い。特に空中での大型船内で、ガンシップという小型船に乗り換えるシーンなど素晴らしい。


そして腐海の真の謎、毒(瘴気)の問題が明かされる。ここで今までの人間の行動の愚かしさや一種の逆転構造が生まれ、それに苛まれる事になる。


その後のラストに向かっての怒涛の展開は一種、宗教的とすら言えるほど優れた演出になっている。ここのカタルシスは本当に見事!


しかし、ここで物語は終わりを迎える。


綺麗な終わり方のようでもあるが、原作の漫画版ではまだまだ続くため、映画の終わりと漫画の終わりは違うと理解しておかなくてはならない。(そもそも映画製作段階では漫画は終わってなかったから当然の事)

作品の完成度と普遍性! 「ルパン三世 カリオストロの城」

作品の完成度と普遍性!

ルパン三世 カリオストロの城

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あらすじは盗み出した大金がゴート札と呼ばれる偽札であることに気づいたルパンと次元は、ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へやって来た。そして謎の男たちに追われていた少女クラリスを助けるのだが……。引用元 映画.com


本作が公開当時、大コケした事は有名な話だ。ブームはスターウォーズの影響を受けSFによっており、SF色の薄いルパンは人気がなくなりつつあり、さらに本作ルパンは原作のモンキーパンチさんの描くルパン像よりも、宮崎さん解釈がされたルパンであり、当時はこれはルパンではないとも言われていた。(劇画的ではないのが本作)


だが、結局のところ本作は後年宮崎作品が受けたことによって再評価された作品である。


それは結局のところこの作品が持つエンターテイメント性がしっかりしていたからだと言える。まず、掴みの国営カジノに盗みに入るシーンから車での逃走シーンのあの三分間で一気に引き込まれる。偽札を豪快に捨てるシーンなんかとても良い。


そしてそこから美女が単身で爆走する車と後を猛スピードで追う男達というシーンに出くわしてからのカーチェイス!!


勢いそのままに素晴らしい絵作りをしている。本当にアニメならではの躍動した演出が光る。


そこから美女を一旦は救出するが……というのが話の流れで、構造的にはかなりシンプル。つまり騎士道物語的な姫と騎士とドラゴン(伯爵)という構造だが、その王道を見事にこなしているから素晴らしい。(それがルパンらしくないと言われるわけでもあるが……)


その後、姫を助けるために悪戦苦闘し、時にはアニメ的躍動感ある展開を繰り広げ、姫に会う。ここで、自分は騎士ではなく泥棒だと言うのがなんとも言えない。(決して誇れる人間ではないと言うこと)


ここから、完全に宮崎ワールド炸裂のアクションスペクタクルになっていくが、そこが良い。


ありとあらゆる困難を鮮やかにクリアしていく、ルパンはカッコいい。


いつものメンバーの活躍もしっかりと描きながら、悪の伯爵との決闘は見事だし、蘇るお宝の素晴らしさとアイデアは抜群。


そして、姫との別れのシーンのあの抱きしめ返したいが、それは許されないあの感じの漢気が溢れる感じからの、銭形の映画史に残る名台詞。カッコ良過ぎる。


今後のルパンの描き方にも影響を多大に与えた作品で、初期の作風が好きな人には甘過ぎる映画かもしれないが、後の評価はルパン史上最高傑作という事になっている。(ビデオ・DVD等の売り上げ的には)

破壊衝動に身を任せて…… 「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」

破壊衝動に身を任せて……

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」

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あらすじはウォール街のエリート銀行員として出世コースに乗り、富も地位も手にしたデイヴィスは、高層タワーの上層階で空虚な数字と向き合う日々を送っていた。そんなある日、突然の事故で美しい妻が他界。しかし、一滴の涙も流すことができず、悲しみにすら無感覚に自分に気付いたデイヴィスは、本当に妻のことを愛していたのかもわからなくなってしまう。義父のある言葉をきっかけに、身の回りのあらゆるものを破壊し、自分の心の在り処を探し始めたデイヴィスは、その過程で妻が残していたメモを見つけるが……。 引用元 映画.com


伴侶の死亡という、ショッキングな始まりから始まるが、それに対して主人公はまるっきり感情が動かない。


むしろ気になるのは、お金を入れても出てこない自動販売機のお菓子の方だ。それで、自動販売機メーカー宛にクレームの手紙を送る。しかも明らかに不必要な今の自分の現状と共に……(心情変化と共に不思議なクレームを入れ続ける)


その後の彼は本当に変人へと変わっていく、自宅の冷蔵庫を分解した事を皮切りに、会社ではトイレ・パスコンを分解したり、お金を払って工事現場で解体作業をしたりと無茶苦茶だ。


しかしそんなある時、深夜2時に自動販売機メーカーから電話がかかってきて、物語は動き出す。この電話係の女性があの手紙(計4通)を読み涙を流してついこんな時間に電話をかけたのだという。


そしてこれをきっかけにこの女性と交流を深めていく事になる。ここでこの物語がいいのが、性的な関係にはならない事を常に提示している事だ。ここがとても重要、本作の意味を履き違えつ可能性があるから。


彼女には愛のない夫と息子がいるが、この息子が憎たらしいが可愛らしい。(中学生くらいか?)


そして、主人公はフラフラとこの息子としてまわる。息子が停学中なのをいいことに拳銃を撃ちにいったり、その的に自分が防弾ベストを着込み本当に撃たせたりしてみせる。これには自己破壊願望も少し見えた。(物語の途中にキッチリ軍の中古品を衝動買いする話があるあたり脚本がしっかりしている)


さらには、自分の家(高級住宅)を息子と2人でホームセンターで買い込んだ道具を使って壊しまくる。自分たちの「結婚」を壊すと言って……


そして、最後の妻とのお別れパーティの時に、ある衝撃的な会話をする事になる。


この後の終わり方が、とても切なく、ここでは書いてない色々な伏線を綺麗に回収していく。ビルの爆破、メリーゴーランド、そして駆けっこ……


中盤まで、主人公は完全に変人だが、それもこれも喪失を埋めるための破壊行動で、それがなんとも言えない後味に繋がる。この破壊衝動がなんなのか最後まで、明確に語られない感じや大事な人を失ったと実感するまでのタイムラグが絶妙だと感じた。

ショットごとの美しさ。 「ネオン・デーモン」

ショットごとの美しさ。

ネオン・デーモン

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あらすじは究極の美を追求するファッション業界に渦巻く欲望と狂気を、きらびやかに彩られた独特の映像美とスタイリッシュな音楽に乗せて描いたサスペンススリラー。トップモデルを夢見て故郷の田舎町からロサンゼルスに上京してきた16歳のジェシー。人を惹きつける天性の魅力を持つ彼女は、すぐに一流デザイナーや有名カメラマンの目に留まり、順調なキャリアを歩みはじめる。ライバルたちは嫉妬心から彼女を引きずりおろそうとするが、ジェシーもまた自身の中に眠っていた異常なまでの野心に目覚めていく。 引用元 映画.com


モデルをテーマにした作品故に、映像美はとてもハイレベル。撮影の場面ではちょっとこの世のものとは思えないような映像演出がこなされていて驚かされた。一番最初の撮影のシーンの緊迫感から絶えず、おどろおどろしい独特の雰囲気が漂っている。


また、主人公の圧倒的な画面制圧力というか、外見ただそれだけで、見るものを圧倒させられる感じは素晴らしい。なぜメイクアップすると本当に可愛いだけの女の子から色欲の象徴のような存在に変わるのか……


ただ、本作の根本テーマの一つにある女性の嫉妬描写は良いところと悪いところがあった。というか映画故に徐々にエスカレートしていくので、前半の嫉妬描写は良いと思えても後半は狂っているようにしか見えない。(前半でも思い返せばその系譜は存在していたのだが……)


この嫉妬描写、特に最初の真横に下着姿でいる女は確かに良かった。主人公の憧れをその場では無言の涙と共に我慢し、それからのあの惨劇は見事。


ただ、今作品は比喩が強く使われており、解釈が分かれる内容になっている。例えば、家に帰ったら1m越えの山猫が闊歩していたり、ある部位から血が流出していたり、そして極め付けはアレを食べるシーン。


どう解釈するかは比喩の中では難しい方ではないが、それでも説明的ではなく、ぶつ切りに演出されるため、個人の判断に任せられる。私としては山猫は力強さとしなやかさ、血は部位的に性、食は美しさのためにと安易に思ってしまったが、ここは違うかもしれない。


それと物語の構造上仕方ないが、主人公の美しさに全ての人々が屈服するというか、全てが上手いように行くのは見ていて、流石に画面内では説得されなかった。(大変美しいが沢山のモデルの中から彼女だけ特別扱いになれるのはもうワンアイデア欲しかった)


この作品はストーリーを追って見るよりも、その場の空気感を味わう作品だと思う。特に美しい場面やR指定が入っているからこそ映し出せるシーンが多々あるので、悪くはなかった。

 

ミュージカルシーンの出来の良さ! 「ロラックスおじさんの秘密の種」

ミュージカルシーンの出来の良さ!

「ロラックスおじさんの秘密の種」

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あらすじは本物の木が1本も生えないほど環境が悪化してしまった世界で、少年テッドの暮らす町「スニードヴィル」では、新鮮な空気を売る男オヘアが大儲けし、権力者となっていた。ある日、テッドは憧れの女子高生オードリーが本物の木を欲しがっていることを知り、なんとか本物の木を手に入れようとするが……引用元映画.com


まず、音楽の使い方が良い。とにかく明るく華やかな生き生きとした楽しげなミュージカル描写が光る。


そしてイルミネーションスタジオ特有のアニメ的快感、徹底的に動き回るあの感じと独特の動き。カリカチュアされたような造形の人物たちの躍動する描写は流石の一言。


また、小ネタというか可愛らしいギャグ満載のムービーがたまらない。


しかし、本作はちょっと設定が怖いというか空気にお金が必要な世界、つまり大気汚染が進み世界は人工物のみで作られ、木の一本も生えていない町を舞台にした物語。


いわゆるディストピアものである。凄まじいほど町中はカラフルに彩られているが、全て人工物で、自然というものに一切興味関心を抱かせてはいけないという独裁政治的な世界観である。


そんな中で、好きな女の子のために本物の木を手に入れようとするのがこの物語の主軸だが、悪い意味で子供向けすぎる。


アニメ的快感を優先して作っているには分かるが、町の外に出るのが簡単過ぎたり、監視カメラが御都合主義的にしか作用しなかったり、主人公の一輪バイクの移動のトラブルがあったシーンは二巡目以降はカットされていたりと突っ込みどころが多い。


それでいて、町外れに住む老人に話を聞きに行くというのがキーになっておりこの老人の回想が物語の半分を占めているが、これも面白いが突っ込みどころの多い内容。


簡単に言えば、老人が木を伐採し、金持ちになり、そして環境を破壊してしまったという流れなのだが、どうやって暮らしているのかとか、何故アレを持っているのかとかは語られない……(また森の動物達の結末は物語的に逃げの演出だと思う)


子供に分かりやすく自然環境の素晴らしさを伝えたいというメッセージが込められているのは分かるが、ここまで簡単な事で良いのか?


あまりにも短絡的過ぎる。子供向け映画だからこそ、細かな演出での突っ込みは野暮だとは分かっているが、もうちょっと木に関しての設定は練りこんでも良いのではないだろうか?


ちなみに吹き替え声優に志村けんさんが起用されていたが、割と真面目に上手かったと思う。山寺さんの悪役っぷりには勝てないが、エンドクレジットまで気が付かなかった。

コカインよりも強力なドラッグ??? 「あまくない砂糖の話」

コカインよりも強力なドラッグ???

「あまくない砂糖の話」

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あらすじは低脂肪ヨーグルト、穀物バー、フルーツジュースといった一般的には健康的とされているが、実は大量の砂糖を含んでいる食品群を60日間食べ続けると、人間の心と体はどうなるのかを実験し、その様子を軽妙なタッチで描いたオーストラリア産ドキュメンタリー。60日間のルールは、清涼飲料水、菓子類、チョコレートなどは食べずに、シリアルやヨーグルトなどに含まれている砂糖を1日にスプーン40杯分摂取すること。この実験を通じ、砂糖が心身にもたらす影響や、身近な食品に含まれている砂糖の危険性などの問題が明らかになっていく。引用元 映画.com


あまりにも日常に馴染み過ぎている調味料

「砂糖」のお話。


企画としては某映画の毎日ジャンクフードを食べたらどうなるのか?というのと基本は同じしかしこちらの方がより身近なもの。


2ヶ月間スプーン40杯分の砂糖を摂取し続けるというものなのだが、運動量やカロリーはそれまでの生活と同じというもので、ジャンクフードは殆ど食べずスーパーで普通に買える食品で挑戦している。


結果は正直予想以上で、映画になるくらいのものだった。(カロリーベースで計算するよりも何を食べたかによって太り方が違うのは画で見せられると凄まじい)


特に印象的なのはコカインよりも依存性が高いというお話やお酒を全く飲まないアボリジニの一族が、西洋文化がやってきたことによって健康被害が爆発的に増えたというお話だ。(酒を飲まないので、肝臓がおかしくなった言い訳ができない)


そんな難しい内容にかなりというかとてもエンターテイメント的な語り口で見せてくれる作品で、とても見やすい。(インタビューシーンが食品のパッケージに映し出される演出は良い)


そして、「砂糖」の持つ強力な力、余りにも精製され過ぎた存在であることを思い知らされる。それでいて、スーパーの加工食材の8割に入っているという現実。


それを摂取した人間の脳の活動のおかしさは本当にドラッグそのもの。(下手すると依存性の関係からかなり悪質なドラッグと言えるから、大麻より危険かもしれない)


また、清涼飲料水のセールスによって虫歯が非常に多い地区の歯の描写が下手なホラーよりも凄かった。


そして、「砂糖」を最も売り込もうとする食品会社の研究結果はなんとも言えない。研究者はスポンサーの都合のいい結論しか提示出来ないから、正しい情報を発信できないというジレンマが襲いかかってくる。


この作品は物語的に見てもとても面白かったが、自らの食生活が本当に不安になる内容だった。また、果物と野菜で食生活を送るのがベストだと分かりきった結論が出ているが、それだけでバランスの良い食生活を送れるのは金と時間がいるんだという悲しい現実も突き付けられた。

宇宙と自閉症とコンテスト! 「500ページの夢の束」

宇宙と自閉症とコンテスト!

500ページの夢の束

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あらすじは自閉症のウェンディは「スター・トレック」が大好きで、自分なりの「スター・トレック」の脚本を書くことが趣味だった。ある日、「スター・トレック」の脚本コンテストが開かれることを知った彼女は、渾身の一作を書き上げる。しかし、郵送では締め切りに間に合わないことに気づき、愛犬ビートとともにハリウッドを目指して旅に出る。引用元 映画.com


設定は自閉症の少女が、スタートレックの脚本コンテストに応募するために、ハリウッドに一人と一匹で旅をするお話。


かなり設定は凝っているが、かなりベターな内容で収まっていてちょっと驚いた程だ。(意外と綺麗に収まっている)


いわゆるロードムービーであり、彼女の成長譚でもあるのだが、多少御都合主義が強く見られたか……


しかし序盤の自閉症の彼女の日常描写やあることに対して、異常な拘りを見せる感じやルーチン化された日常を生きている感じは良かった。


あの独特の自閉症ならではの生活風景からダイナミックに外の世界へ旅たつのはテーマとしてはすごく良い。


ただ、犬が殆ど役に立たなかったり、序盤である悲劇に会いお金を失うのはちょっとご都合主義を感じた。

 

ロードムービーならではの演出は数多く見られ、自閉症特有のディスコミュニケーションも上手く描いていたが、かなり演出的に理不尽な理由でお金とiPodを失ったのはなんとも言えない。(赤ん坊の演出で、今後の展望を予見させるようになっているがもうちょとうまくいかなかったか)

 

しかし、後半のお巡りさんのあの特有の言葉使いはニヤリとさせられた。まあ、スタジオでの一連の流れはどこかで観たことのあるオチで、ちょっと弱いか……(有名なネタな気がする)


ちなみに終わり方は結構シックで、悪い印象は受けなかった。特に家族という「外部」を受け入れる着地点は良い。(序盤とは対照的に)

 

彼女にとっての宇宙である、信号の外の世界は広大で、なんとも言えず、感情に振り回されるがそれでも良い終わり方だった。周囲もまたしかり。


結論としてはテーマと終わり方は好みだが、ロードムービーとしてのちょっと成長具合が良くなかった。もう一捻り欲しかったのが率直な意見だ。もう一波乱欲しいというか、犬が活躍したり、自閉症特有の問題で行き詰まる場面を入れつつ、それでもなお好きな事に夢中になっている描写が欲しかった。