HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

「パンズラビリンス」 現実よりも夢の方が美しい話

「パンズラビリンス」とは2006年の映画で、あらすじはこうだ。

1944年のスペイン内戦で父を亡くし、独裁主義の恐ろしい大尉と再婚してしまった母と暮らすオフェリア(イバナ・バケロ)は、この恐ろしい義父から逃れたいと願うばかり自分の中に新しい世界を創り出す。オフェリアが屋敷の近くに不思議な迷宮を見つけ出して足を踏み入れると、迷宮の守護神が現われ彼女に危険な試練を与える。(引用元 シネマトゥデェイ)

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正直、初見はまるであらすじを見ずに、鑑賞し、パッケージの女の子のファンタジー作品だと思っていた。(まあ、ファンタジーではあるのだが)

 

しかしあらすじ通り、物凄いほどの政治的駆け引きの中、ファンタジーに逃げ込むという展開だった。そう、現実から逃げるための空想に過ぎなかったのだ。

 

この多重構造が嫌になってくるほど激しい。現実で辛い状況になればなるほど、空想の世界も危険に満ちていく。

 

そして、現実のリアリティと空想のある一点がリンクするとき、物語は最悪の方向に進んでいるように見える。

 

ただ、今までいっていなかったが、主人公の回想としてこの物語は語られている。そう主人公は死んだところから始まっているのだ。

 

つまり、最悪が訪れると分かりながら鑑賞し、それでもなお、何かにしがみつく人々の物語とも打って取れる。

 

そして、主人公の死は決められたものだが、そう簡単に終わってはくれない……

 

そんな作品がパンズラビリンスだが、とにかくおとぎ話と現実でのゲリラ戦のミックスを同時進行する作りは圧巻で、どの主要キャラクターも素晴らしいほど、立っているのも特徴だ。

 

特にといってはなんだが、悪役の義理の父親の冷徹ながら一つ筋の通ったアイツが最後に頼むあの言葉がなんとも味わい良くて小気味良い。

 

とにかく、ファンタジーが見たくて借りた自分は何が何だかわからないものを見せられ、とにかくハマったのは覚えている。

 

また、空想の出来事もただのおままごとのような内容ではなく、きっちりと成長させる内容になっているのも素晴らしい。

 

映像的な面白さはもちろんのこと、二重構造になっているこの話を分かりやすく丁寧に解説してなお、なんとも言えない終わり方をするのは素晴らしい。

 

たしかにあれはハッピーエンドなのだが、誰もが認めるハッピーエンドではないだろう。