HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

日本アカデミー賞 「夜は短し歩けよ乙女」

基本的に何々賞とは気にかけていない……ふりをしているが、大好きな作品の場合は全力でアピールしてしまう。

今回紹介する作品もそのうちの一つだ。

第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション部門受賞「夜は短し歩けど乙女」だ。

f:id:HAL8192:20180305121937j:image

本作が優れていた点は、独特の語り口と、軽妙なキャラクター、それと色彩設計だろう。

 

この作品は、本来一年の月日の出来事を1日いや「一晩」で作り上げてしまっているので、とてもテンポが早く、見ていて飽きがこない。

また、同一監督・同一原作者の「四畳半神話体系」のキャラクターもガンガン出ているため、少々初見ではわからないネタもあるかもしれない。(いずれこちらも紹介したい)

 

また、本作は完全に片思い物であり、素晴らしいほど鬱屈した男性的思考をしていて、可愛らしさを覚えるほどだ。(私だけかもしれないが)

 

また、全体的にカラフルな色使いをしており、一晩で四季折々を表現してしまっている。(アニメならではの無茶苦茶な表現で好みだ)

 

さらに言えば、キャラクターの色使いも強引にキャラクターに寄せた色で、好みだ。というか誰一人として凡庸な人物が登場しない。主人公のようにあそこまで誰かを好きになれないし、ヒロインのように乙女乙女出来る人間もいないだろう。脇を固める面々も仙人のような人物や番長の名がふさわしい物まで滅茶苦茶だ。そこがいいのだが……

 

また、設定は学生2人の恋なのだが、途中メタファー的表現が素晴らしすぎて驚くほどだ。(特に冬のシーンなど)

 

また、ストーリーは原作をギュっと一晩にまとめたため、無茶苦茶になっているところもあるが伏線や布石の貼り方は見事だと言える。

 

そして、終わり方というかこの物凄い「一夜」をどう着地させるか?ここが腕の見せ所だ。

しかし本作はある意味、ここまで作ってきた、物語内リアリティを利用することで、見事に成し遂げている。

 

さて、総論に入ろう。

本作は、一晩という短い時間と一生というこれまた長いようで短い時間を掛け合わせて、色彩豊かに表現し、不可思議なキャラクターと共に儚い夢を見る作品だったと思う。

 

 

あと、個人的に名台詞だったのは、夏編の古本屋市での古本屋の神からの言葉「お姉ちゃんは知ってる?本っていうのは、すべてつながっているんだ」