HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

一目惚れってなんですか?「君のいる場所」

一目惚れを信じるか?信じないかは別として、物語の中で語られる一目惚れは美しい。

そんな作品が「君のいる場所」だ。

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あらすじというか絵本の内容は右にいく癖のある青年と左にいく癖のある女性との一目惚れ物語だ。

 

彼らはいつも何か空虚な日々を過ごしていたが、ふとした事をきっかけに運命的に出会い、恋に落ちる。

 

運命の出会いだった。

その出会いは冬を寒くさせないほどだった。

しかし突然の大雨が降り始め、電話番号を交換して、別れた。

 

ドキドキとした胸の高鳴りが、雨音を刻むが、雨は電話番号をメモした紙を濡らして、文字は滲んでしまっていた……

 

とこういう風に始まる作品なのだが、とにかく絵が美しい。それに付随する詩の旋律もまた優雅で、心地よい。

 

内容はとてもハートフルで、本当に万人に進められる内容になっていて、本当にキュートだ。

 

それに詩の奥深さも相まって、なかなかに心に残る物がある。

 

一目惚れからの流れから、別れ離れになった二人の心理描写の巧みさといったら素晴らしいとしか言いようがない。

 

物語のすれ違い方の美しくしさが見事で、感情表現はとても繊細で心地よい。

 

テーマがある意味普遍的な寂しさや都会の中のなんとも言えないセンチメンタリズムがうたっていて、寂しさが募る夜に読むと一層心に染み渡る。

 

孤独というものを絵で、見事に表現していて、大勢の中の一人のような孤独や真夜中の月の下の孤独のような微細な心情を表している。

 

そんな感情を全て噛み締めた上でのラストの終わり方。今までの布石が見事に噛みあって、なんとも言えない感動をもたらしてくれる。

 

絵の温かみ溢れるこの作品を是非知ってほしい。海外作家さん独特の感性は時に私の心の琴線を静かに響かせる。