HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

圧倒的ラスト「トラウマイスタ」

この世には「打ち切り」漫画という悲惨な最期を迎えた作品がゴロゴロしている。その中で、異才を放っているのが「トラウマイスタ」という作品だ。

f:id:HAL8192:20180327170221j:image

本作はトラウマを武器に王道展開していくが、正直初期はそんなに面白くない。トラウマを武器に戦うという設定は最後まで素晴らしいのだが、基本的には本編の構造が子供っぽい。

 

最初の3巻くらいまでは盛り上がりに欠けている。キャラクターは魅力的なトラウマを持っていて、割と良いと思うのだが、少し伝わりずらい。例えば「笑い」をトラウマに持つキャラクターが、なぜトラウマになったかなど面白い点はあるが、魅せ方がうまいとは言えない。

 

が、「ダヴィンチ」とい悪役が出てきてから一気にカラーが変わる。簡単に言えばジョーカー的思考のブッとんだ存在が登場し、物語が加速していく。

 

このキャラクターが最後まで魅せてくれる。とにかく素晴らしいジョーカー的立ち回りを見せ、ストーリーを進めていく。

 

しかし、冷酷か、人気低迷が原因で打ち切りが決まってしまう。

 

ここからが恐ろしい。一気に話が急加速を見せ、マンガ界の中でも怒涛の展開になっていく。

 

今までの伏線も何もかもを一気に「勢い」で持って行ってしまう。

 

ここの4巻終盤から最終巻に向けての怒涛の流れは眼を見張るものがあるというか、ちょっと考えられないほど良い!

 

作者の連載への重責というかせっかく勝ち取った枠を失う悲しみを爆発させるかのごとくストーリーは進んでいく。

 

ここでの描写がある意味、「勢い」重視で、御都合主義の塊のようなものだが、打ち切りのラストとしてここまでの熱量を放つものは珍しい。

 

恋、折れた心、最悪の敵、トラウマ、全てを表しながら怒涛のごとく展開するラストは圧巻。

 

中古市場でしか入手できないかもしれないが、読む価値が十分にある作品なので是非怒涛のラストを味わってほしい。