HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

あまりにも奇想天外なラスト「オリエント急行殺人事件」

ミステリーのマナーとして絶対に「ネタバレ」はしてはならない。そして今でも後悔しているが、私が幼少の頃、唯一「ネタバレ」をしてしまった作品。「オリエント急行殺人事件」(ただ聞いた本人はミステリーに興味がなかったので、忘れていた……こんなに衝撃的なのに)

その映画化(リメイク)を紹介していこう。

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まずアオリ文にあるように名優が勢ぞろいしており、設定を知っている身としては、ジョニーデップをこの配役にしたことの意義は素晴らしい。特に今の彼のキャリア的に、もっとも適した配役と考えられる。

 

今作は映画ミステリーにおける「ネタバレ問題」の解決方法のもっとも完璧な回答という事を言っていいだろう。

それはどの程度の知名度の役者によって、犯人がメタ的にわかってしまうという穿った解決方法だ。その点を見事にこの作品はカバーして見せている。(色んな意味で)

 

特に密室劇での会話など、緊張感が満ち満ちており素晴らしい。モチロンそれに適したトリックも完璧だ。(本当にネタバレしてしまった自分が嫌になる)

 

ただ、本作は密室での推理劇であって、過度なアクション的要素は必要ないようにも感じる。

特に、銃の扱いは人それぞれ感じ方に違い方があるだろうが……

 

もっとも、ラストの見せ方は映画的演出も含めて、素晴らしい。

 

ただ、やはり古典作品故か、現代性はあまりなく、その時代時代での階級社会というのも垣間見え、レビューサイトでは時代性にあっていないという点から評価が低いとなっていると個人的に感じた。

 

特に、最大のトリックにしてミステリー史上でも名を残すこのトリックは現代では事実上不可能とも言える。(ただし、アイデアは歴史に名を残すに相応しい)

 

旧作版ももちろん素晴らしく、パワロらしさでは旧作の方がいいかもしれない。また、両作品ともその時代に作れる最大の美術演出で、描かれていてなかなか良い味をしている。

 

総論として、今作は名探偵ポアロシリーズでもあり、それでいて「犯人」が誰なのか?という映画ではどうしても役者の質で、メタ的に読めてしまえるという問題がないという稀有な作品だ。