HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

制約ありまくり作品「ハッピー・フライト」

飛行機映画といえばハラハラドキドキのちょっとお馬鹿なパニック物が基本だが、この作品は本当に制作協力に「ANA」がついてしまっているため、色々と制約ありまくりの作品。

ハッピー・フライト

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正直に言ってしまうと飛行機パニックものとしては、メタ的観点から絶対安全が確約されており、飛行機会社のイメージアップ戦略のプロパガンダ映画の側面が強い。

 

故に、映画そのものとして見ると凡作と言ったところなのだが、ありとあらゆる制約の中、必死でパニックものを作り上げようという姿勢がとにかく良い。個人的にツボな映画だ。

 

映画としては、あまりにも細いディテールのこだわり方(飛行機会社のプロ意識の見せ方)が本作の見どころで、映画としての小ネタのギャグは普通なのだが、接客技術や修理過程の見せ方オペレータールームの葛藤など、映画的面白さとちょっとは別のところが実に良い。

 

一瞬職業病で飛行機のチョコレートの置き方(飛行機の感覚は角度を変えつつ5マイルは取る)など、普通伝わらないネタなど満載で良い。

 

確かに新人CA成長譚として見ると面白くはないが、飛行機に関連するありとあらゆる人の群像劇を映画のリアリティではなく、現実ギリギリまでリアリティラインを下げて、協力してくれた「ANA」の許せるパニック物として見ると面白い。(穿った見方すぎるが……)

 

また、ところどころあるプロ意識という宣伝効果が結構良かったり、話運びのリアリティが上手かったり、日本映画の職業監督が撮った宣伝用映画としてレベルが高い。

 

また話の落とし所や伏線の回収の仕方もなかなかで、ぼやけた黄色いキャリーバッグが映るところなど良い演出だ。

 

総論として、映画として制約まみれだと理解した上で、鑑賞すると新たな発見があるタイプの映画で個人的には気に入っている映画だ。怖くないパニックものを本当に上手に演出しているとも言える。穿った目線で見るのがオススメの映画だ。