HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

命って重たいですか?「告白」

命って重たいですか?

「告白」

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あらすじはある中学校の1年B組の担任を務める女性教師の森口は、愛娘を学校のプールで殺害される。警察は事故死と判断するが、森口は学年末の終業式の日に、犯人はクラスの中にいると生徒たちに告げる。引用元 映画.com


生命賛美をメッセージとしては一応やってはいるもののそんなものはお題目にすぎず「…な〜んてね!」という言葉で片付けられるほどに軽い。


とにかく、命の扱いは雑だが、テンポの良さ、キレのいい喋り、ミステリーの小気味好い謎解き、とにかく序盤の30分の語りは素晴らしかった。あれで、一気に持っていかれた。


短編で、あのシーンだけ見せられても唸るほどに出来栄えが良い。ただ、本当に技術的なところのみで出来ているので、メッセージ性など倫理観など二の次だ。


中盤以降はある意味上手い演出が続くが、メッセージ性・テーマ性に欠け、物語は面白いのだけれど、この映画を見て何を感じ取ればいいのかわからなくなって来る。


特にラストは少々助長であり、CGも杜撰で、物足りない感じと、物語内での矛盾(あるキャラクターを怖がる理由が他のクラスにはないとか、あるキャラが学校に現れるのは距離的に不可能なのではないか、どうやってブツを発見したか等)


まあ、これはある程度説明が付け足せるが、やはり全員どこかおかしくなっているのが目に見えてわかりやすい、フィクションだから楽しめるが、倫理観的にはげっそりさせられる。


明確な悪人がひとりいるタイプの独白劇ではないため、多面性を持った状態で全員どこかおかしいと言える状況で成り立っている。


作品自体のスピード感やテンポは素晴らしいが、後半に連れてテーマの薄さが気になってしまう。

 

元々、教育者とはこうあるべきという高い理念があって作られているような作品ではなく、全員サイコパスです!と割り切って見るくらいの方が気持ちよく見れる作品だとも言える。

 

総論として、とにかく序盤の語り口は見事で、そこからどんどん作品世界にのめり込んでいくタイプの映画で、映画としてはかなり上手い作りになっていると思う。(特に独白シーン)

ただ、後半はテーマの問題からか、ブレーキがかかり、せっかくの見せ場もチープな出来になってしまった印象だ。