HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

悪夢の真実「怪物はささやく」

美しいデザインで、恐ろしく描かれる怪物と孤独な少年の悪夢の物語。「怪物はささやく

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あらすじは裏窓から教会の墓地が見える家で難病の母と暮らしている少年コナー。ある晩、彼の前に怪物が現われ、これから3つの「真実の物語」を語ること、そして4つ目の物語をコナー自身が語るよう告げる。しかもその内容は、コナーが隠している「真実」でなければならないという。嫌がるコナーをよそに、怪物は夜ごと現われては物語を語りはじめる。引用元 映画.com


パンズラビリンス」のチームが作った作品だけあって、とんでもないビジュアルアートでの描写とダークファンタジーとしての物語構造がとても良く出来てる。


とにかく素晴らしいの一言。


まず絵の美しさ(鬱くしさ)が、圧倒的に語りかけてくる。そこで、もう怪物に畏怖の念を感じさせられる。木の怪物としての恐怖演出は本当に良い。


また、設定の怪物の3つの話と少年の一つの真実の話の持って行き方が、物語の奥深さを徹底的に魅せてくる。


ダークファンタジーとして、少年の成長を描かれるこの物語は、特にテーマ恐ろしいほどに素晴らしい。


勇気を手に入れた少年が、最も大切なものを

「       」というのがなんとも言えず、涙した。

この演出が泣かせにくる。いや、精神的にこの選択をさせる事そのものが、少年の成長としての演出としてよく出来ている。

 

ストーリーラインも最後の選択に向けて、ゆっくりと着実に進んで行く、内容が個人的にはとても好みだ。(なんといっても最後の選択が恐ろしく素晴らしい)

 

全体のバランスとして、少年の繊細さを見せながら、独特の少年期特有の空気感と共に、ブラックな童話という感じだ。

 

特に三つの物語のテーマというか見方次第で、どう解釈するかが、変わる様がなんとも言えない。

 

好みの問題が大きいかもしれないが、普通、悪とするような選択、けれどしなければいけない選択をするということ、という成長をビジュアル的に見せているのは本当に好きだ。

 

そして、怪物は誰だったのかというのが、最後の最後におそらくそうだろうというのが映り込む。結局つまるところ怪物は「  」だったのだろう。

 

総論としては恐怖から与えられる、三つの話によって少年が成長していく話だが、根底にあるのはダークファンタジーというよりも人間臭いしがらみからどうやって抜け出すかという問題だったと思う。それが最後の選択に繋がった。