HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

美しき同性愛「キャロル」

美しい愛というものは性別に関係なく訪れるという作品。「キャロル」

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あらすじは52年、冬。ジャーナリストを夢見てマンハッタンにやって来たテレーズは、クリスマスシーズンのデパートで玩具販売員のアルバイトをしていた。彼女にはリチャードという恋人がいたが、なかなか結婚に踏み切れずにいる。ある日テレーズは、デパートに娘へのプレゼントを探しに来たエレガントでミステリアスな女性キャロルにひと目で心を奪われてしまう。それ以来、2人は会うようになり、テレーズはキャロルが夫と離婚訴訟中であることを知る。生まれて初めて本当の恋をしていると実感するテレーズは、キャロルから車での小旅行に誘われ、ともに旅立つが……引用元 映画.com


ある意味、偶然の出会いから始まる同性愛の物語だが、それを1950年代にして、レトロでありながら普遍性を持った恋愛物語に仕上がっている。

 

とにかくキャロルという女性の愛の力によって、物語は推進され、とても魅力溢れるキャラクターに仕上がっている。とても不思議な色気のしたキャラクターになっている。


しかし、キャラクターのリアリティや過去の造形には恐れ入った。LGBT映画において、「我が子」がいるというのは少し考えればあり得る話なのにそこをしっかりと描いていて奥深いものがあった。


それでも惹かれ合う愛情の美しさは映画内でも魅力的で、それでいて夫の目線からもキッチリ描かれており、LGBTに対するというよりも一つの愛に対して誠実に感じられた。


しかし、なぜ恋に落ちるのかの魅せ方が綺麗で愛おしい出来栄えだった。一つ一つの誘い方や見せ方が本当に上手い。

 

また、テレーズの演技が本当に恋する乙女で非常に可愛らしい。あまりにも可憐だ。仕草ひとつひとつが儚げで、彼女の撮る写真が彼女の心の内側を表していて、とても繊細な心情表現もこなしている。

 

また、物語内推進力が高く、一つ一つの事柄が印象的に配置されており、ストーリーの面もレベルの高い出来栄えになっている。


そして、物語の最後は非常に開かれた終わり方をしており、観客に解釈を任せる良い終わり方だった。

 

総論としては、非常にレベルの高い同性愛を描いた映画でいて、きっちりと恋愛映画として描かれており、出来栄えは良かった。特に、キャロルという複雑な人物像を非常に豊かに表現していて、見ていて心惹かれた。LGBTをしっかり映した美しい恋愛映画だ。