HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

喜びに溢れた動きと音楽「夜明け告げるルーのうた」

アニメーションの「動き」の喜びと情熱に満ちた「歌」のエモーションが素晴らしい作品。

夜明け告げるルーのうた

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あらすじは寂れた漁港・日無町で、父親や祖父と3人で暮らす男子中学生カイ。両親の離婚が原因で東京からこの町へ引っ越してきた彼は、両親に対し複雑な思いを抱えながらも口に出すことができず、鬱屈した日々を送っていた。そんなある日、クラスメイトの国男と遊歩に誘われて人魚島を訪れたカイは、人魚の少女ルーと出会う。カイは天真爛漫なルーと一緒に過ごすうちに、少しずつ自分の気持を言えるようになっていく。しかし日無町では、古来より人魚は災いをもたらす存在とされており……引用元 映画.com


「人魚と傘の町」という寂れた町で、現状に満足できていない中学三年生の主人公の夏の物語。


とにかく素晴らしい「絵」の力を感じる作品。それが、もうとにかく動く、動く、動く、動き回る。それが大量のドーパミンを爆発させ、とにかく盛り上がって行く!

 

それぞれの動きが意味を持ち、キッチリとした構成のもとで、意味をふんだんに含みながら軽やかに描かれて行く。


そしてタイトルにもある「歌」が本当に印象的に使われている!どの場面も「歌」が物語を彩っていた。上手い上手くないではなく、とにかく情熱溢れる楽曲が多く、どれも楽しめる事間違いなしと言った具合。


ストーリーは破茶滅茶で、一見破綻しているかのようにも見える場面があるが、「絵」の力を優先させて力技で持っていってプラス評価だった!というかあえて、遠近感を崩した、デフォルメ的な演出やストーリーの荒唐無稽さがアニメでしかできないものにしあがっており、単純な計算で導く事は出来ない。


そして、数々の伏線の見事な回収とタイトルの意味・・・素晴らしかった。これは見てもらえわないといえないが、なるほどと思わせる内容に仕上がっており、序盤から綿密に組み込まれていた、伏線の数々がラスト一気に噴出するところなどは圧巻の一言。

 

とにかく単純に楽しめる映画ではあるが、アニメでしかできない技法のオンパレードで、そこが個人的にはとても高評価だが、「絵」が崩れすぎていると感じる瞬間もあるかもしれない。(意図的にあえて崩しているのだが)

 

総論としては挑戦的な技法のアニメーションが好きな方にはとてもオススメの作品で、しっかりとした脚本と魅力的なキャラクターにやられる事間違いなしと言ったところ。ただ、アニメがあまり好きではない人にはオススメできないくらいには挑戦的な内容なので注意が必要かもしれない。ただ、個人的にはとても良い出来栄えの作品と言える。