HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

残酷なイジメの果て「ミスミソウ」

残酷なイジメの果てにある物語。

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あらすじは半年前、東京から転校してきた事をきっかけにイジメが始まり、そのイジメは苛烈を極めて行く。主人公は家族に心配をかけまいと、イジメにあっている事を隠し、2ヶ月後の卒業を目指していたが、ついにバレてしまい、家族の勧めから登校拒否になるが……

 

夏にはホラー漫画が良いと思い、時期ではないが、ミスミソウのお話。

 

原作は今年映画化もされた有名どころだが、お化けや心霊ものではなく、精神的に追い詰めてくるホラーになっている。

 

単純なイジメではなく、加害者側にもある程度の理解できる理由や中学生の行き場のない怒りのようなものが敷き詰められている。

 

舞台が廃村寸前の田舎町であり、東京からの異邦者がとりわけ目立つ存在になっている。そこでのイジメの苛烈を極めた描写は心にくるものがある。

 

そしてそれは一線を超える事になる。帯にも書いてある、ネタバレで一話目で分かる事だが、家族を焼き殺される事になる。

 

これが全ての始まりであり、終わりである。

イジメ表現の最高クラスの出来事のあと、主人公は放心状態になり、世界は一転する。

 

ここからが怖いのだが、そうなった主人公は何をしでかすのか?現実では決して起きて欲しくない事の連続が紙面では連続で起き続ける。

 

それが、この作品の魅力であり、もう取り返しがつかない場面から始まるホラーの恐怖でもある。

 

単行本2冊にギッシリとその毒は詰め込まれており、読んだ後、後味の悪い読後感に襲われる事間違いない。

 

しかし、主人公の行動の一種のカタルシスも一瞬で消え失せ、やってしまったことへの現実と向き合わなくてはいけない。

 

総論としては夏の暑いこの季節に冷や汗をかくにはこのくらいのド級の作品もいいのではないだろうか。主人公の目線で語られるが、加害者の視点からもよく書き込まれているので、そちらの視点からも考えて読んで、精神的にくるホラーを楽しんでいただきたい。