HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

英雄はヒーローになれるのか? 「アイアムアヒーロー」

英雄(ひでお)はヒーローになれるのか?

アイアムアヒーロー

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あらすじは冴えない漫画家アシスタントの主人公・鈴木英雄が、謎のウィルスによって「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビと化した人々に襲われ、逃亡の道中で出会った女子高生の比呂美と、元看護師の藪とともに不器用に戦いながらも、必死でサバイバルしていく姿を描く。引用元 映画.com


主人公の名前と裏腹に漫画家のアシスタントとして、細々と暮らしている主人公の元にZQNというゾンビが出現する。


ここでのZQNは本当に容赦なく襲いかかってくるゾンビとして描かれて、彼の日常は一変するのことになる。


そこからの逃走劇、ZQNから逃げ惑う姿は本当にみっともなくて素敵だ。そんな中、ある女子高生と出会い共に逃げる事になる。


富士山に登れば高度の影響でウイルスが感染しないというネットの情報を頼りに富士山に向かう2人だが、本当に主人公が頼りない。


一応、猟銃許可証と猟銃を持って、日本で唯一と言っていい猟銃使いなのだけれど引き金を引く勇気がまるでない。


そして明かされる女子高生のある真実を目の前にしても、猟銃は単なるお守りに過ぎない。


少々ネタバレだが、そしてある巨大ショッピングモールのようなところで、身を隠す事になるが、ここでの葛藤が素晴らしい。


ここで身を隠すということは猟銃の引き金を引くか、奪われるという事になる事が明らかになるが、それでも引き金を引く事が出来ない。


その後の特にロッカーに隠れるシーンなど弱さ丸出しで、自分の無力さをヒシヒシと感じさせる。ここでリフレインさせるショットを多様する事で、恐怖心を煽り主人公の気持ちをこちらに味あわせてくる作りも素敵だ。


ここでの葛藤があってこそラストのカタルシスが生まれるわけだが……本当に素晴らしい。弱い男が本当の英雄(ヒーロー)になる物語な訳だからだ。


ただ本当のラストは投げっぱなしのエンディングのように感じられて少々残念だった。(原作の都合上、映画の尺では収まり切らなかったのだろう)


ただ素直に日本のゾンビ映画でここまでできるのは驚きで、よくここまで撮ったものだと感心するばかりだ。

 

総論としては主人公の弱さを良くここまで体現できたという点と規制の厳しい日本でよくここまでのゾンビ映画を撮ったものだという点でよく出来た映画だと思う。特に主人公の心理的追い詰められ方は見ている方もヒリヒリするような恐怖心を味わえた。