HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

孤独は死に至る病? 「ロブスター」

孤独は死に至る病

「ロブスター」

f:id:HAL8192:20180928064317j:image

独身者は身柄を確保されてホテルに送り込まれ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられて森に放たれるという近未来。独り身のデビッドもホテルへと送られるが、そこで狂気の日常を目の当たりにし、ほどなくして独り者たちが隠れ住む森へと逃げ出す。デビッドはそこで恋に落ちるが、それは独り者たちのルールに違反する行為だった。 引用元 映画.com


パートナーがいなければ社会的地位のない社会という設定のディストピア物。パートナーを得られない者は45日の執行猶予付きで、好きな動物にさせられる。ここでタイトルのロブスターという動物を選択したのが主人公。


主人公は始まりで奥さんに捨てられる。ここで結婚生活は終わりを告げ、ホテルへと連行される。


そこでは生死をかけたお見合いが行われている。ここで面白いのはホモセクシャルヘテロセクシャルかの選択は許されているという事だ。(バイセクシャルは問題があった為になくなっているが)


そこでは45日以内にパートナーを決めなくてはならないという究極の恋愛ゲームが行われている。ただ、ホテル生活は文化的で快適に行われ、ゴルフなどのスポーツにも遊びに出れる。


ホテルではパートナーを持つことがいかに重要かをシュールな方法で演出したり、自慰行為を禁じていたりとなんとかしてパートナーを作ろうとさせてくる。


そして狩りと言われるホテルから逃げ出した人間を麻酔銃で打つ事が行われている。(1人捕まえるごとに1日長く動物にならなくて済む)


ここで、主人公はなんとかして女性とパートナーになろうとしようとするが、なかなか上手くいかない。


そこで共通の話題のある人物を強引に作り出し、相手の望む自分を演じようとする。


しかし、あるきっかけでその関係も破綻し、第二幕へと移動する。


第二幕ではホテルで狩られていたレジスタンス側につく事になるが、こちらでは一切の恋愛禁止を掲げている。しかしそこで運命的な出会いを果たすことになる。


その後、関係は悪化し、共通のアイデンティティも生まれ、身振り手振りを使った隠れ信号を作り出し、レジスタンスの掟を破ることになる。


その後、第三幕目で、最悪とも言える事が起き、運命は2人に試練を与える事になる。


そして、衝撃の選択を主人公に強いて物語は終わって行く……


とにかくシュールな笑い、ブラックユーモアに溢れた作品であり万人に受け入れられはしないが個人的には凄く良かった。


また、個人の恋愛感を凄まじく揺さぶる内容になっており、ラストのある選択の解釈など、とても好みだ。


それでいて、物語全体の不可思議さはメタファーとして捉えられ、動物に変えられるなどは分かりやすい。(ホテルもレジスタンスも外の世界も全て記号的な要素がある)


その中で、ロブスターという100年生きられ、死ぬまで生殖能力を持ち、暗い海の中で生きる生物を選ぶ彼は本当は人間として何になりたかったのか考えさせれる映画だった。

 

総論としてはある種のシュチュエーションコメディの側面とその中で起こる真の愛の模様を描いた作品であった。多くの出来事は少々不可解に見えるかもしれないが、ある種の隠喩であると考えて視聴するとなかなか奥深い。