HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

児童文学なめんな! 「若おかみは小学生」

児童文学なめんな!

「若おかみは小学生」

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あらすじは小学6年生の女の子おっこは交通事故で両親を亡くし、祖母の経営する旅館「春の屋」に引き取られる。旅館に古くから住み着いているユーレイ少年のウリ坊や、転校先の同級生でライバル旅館の跡取り娘・真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみの修行を始めることに。失敗の連続に落ち込むおっこだったが、不思議な仲間たちに支えられながら、次々とやって来る個性的なお客様をもてなそうと奮闘するうちに、少しずつ成長していく。 引用元 映画.com


絶対にツイッター上で話題になっていなかったら見に行かなかった作品。元になったのが児童文学の有名どころ青い鳥文庫なので、「子供」が見るには面白いんだろうなぁとかってに思っていた。


しかし、偶然平日の劇場で鑑賞。誰も子供がいない中、割と平日にしては入っていた。


感想は正直、なめてた。

確かに小学生が鑑賞して楽しめるような内容で、過度なグロやエロは全くないが、物凄く良質な脚本に仕上がっていた。(青い鳥文庫で20冊も出ているだけはある)


そもそも始まりからして伏線の張り方が分かりやすいとは言え、綺麗に張られ、そして若おかみになる理由付けがしっかりしている。


多少、強引なところというか、短くまとめるために削った後は見て取れるが主人公の活躍が素晴らしい。この活躍というのがあくまで、精神的な葛藤をどう乗り越えていくか、過去のトラウマにどう立ち向かうかという内容に仕上がっていて、ここまで児童文学って丁寧に描くのかと思わされた。


また若おかみになっていく過程、誰かに感謝される喜びとそれに付き添う葛藤が見事に演じられていたし、旅館のプライドの持ち方は素晴らしかった。


そして訪れる不思議な客たちにてんやわんやすることになるが、これが上手く出来ている。(原作ではもっと掘り下げているのだろうっと伝わってくる)


そしてライバルキャラの秋野真月、通称ピンふり(ピンクでふりふりの服をいつも着てるから)が最高に良いツンデレキャラで良かった。意地悪なだけでなく、ライバル旅館の娘でもあり、プライド高く努力家なのがベタながら良かった。


いわゆる現代的なアニメ絵(もう少々古いか)だが、背景の書き込み、季節の移り変わりの描写の丁寧なシーンの描きこみや、主人公のふとした行動に成長が現れているなどアニメ演出としても良かった。


そして、物語は真に若おかみになることによって終わりを告げる。これが本当に小学生にはあまりにも苦しすぎる体験だが、本当に粋な演出で良かった。


最後は冒頭の伏線を回収しつつ、鮮やかに終わっていき、「子供」向けという私の偏見を見事にぶち破ってくれた。