HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

ジブリって何だ? 「レッドタートル ある島の物語」

ジブリって何だ?

レッドタートル ある島の物語

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あらすじは嵐で荒れ狂う海に放り出された男が、九死に一生を得て無人島に漂着する。男は島からの脱出を試みるが、不思議な力で何度も島に引き戻されてしまう。そんな絶望状況の中、男の前にひとりの女が現れ…… 引用元 映画.com


ある男が無人島に漂流してきて、そこで生き延びていく物語なのだが、いわゆるジブリ映画ではない。(冒険活劇的では全くない)


そもそもフランス語で作られているが、DVDの設定に字幕が存在しないほど、喋る機会がない。(一応、息づかいや叫び声、呼びかけの際に人の声はある)


ただ、環境音やBGMの使い方は見事で、無音が続くという感じではない。(盛り上げるところや緊迫する場面などではしっかり音楽を使っている)


ただ、物語がとても不思議な話で、民話のような設定になっている。無人島を脱出しようとするためにイカダを作り、なんとか出発しようとするたびにタイトルにもあるレッドタートルに邪魔をされる。ここから本当に不思議なカメとの交流と民話的な異類婚姻譚となっていく。(男の怒りと罪悪感と愛を上手く行動で示していて、なかなか上手い)


演出は説明的台詞どころか、ほとんど身振り手振り、視線の動かし方で表していて、実験的映画ではある。ただ、いわゆるジブリ的な冒険活劇を望む観客には合わない話だし、子供には面白いとは思えないタイプの作品だと思う。


アニメ的演出は世界のトップクリエイターの集まりだと思うほど、事細やかで、マスコット的立ち位置の子蟹は確かに可愛らしい。ちょこちょこと白い子蟹が動き回り、場面ごとに面白さを出していて、シリアスになりすぎないようにするための緩和剤として上手く機能していた。


短い上映時間の作品ながら、起承転結を見事にやってのけていて素晴らしく、実験的作品としてのエンターテイメント性もあった。(ただ、それでもジブリブランドの性質と真逆ではないかと思ってしまう)


個人的には「技術」は素晴らしいと本当に思うし、よくこんな実験映画を撮る気になったものだと感心するが、いわゆる冒険活劇の方が好きなので、なんとも言えない。

 

まあ、この映画の興行収入から、万人受けする映画では全くないのは分かって欲しいが、それを国民的映画製作会社の名前で宣伝しているから少々タチが悪いような気もしないでもない。