HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

ミュージカルシーンの出来の良さ! 「ロラックスおじさんの秘密の種」

ミュージカルシーンの出来の良さ!

「ロラックスおじさんの秘密の種」

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あらすじは本物の木が1本も生えないほど環境が悪化してしまった世界で、少年テッドの暮らす町「スニードヴィル」では、新鮮な空気を売る男オヘアが大儲けし、権力者となっていた。ある日、テッドは憧れの女子高生オードリーが本物の木を欲しがっていることを知り、なんとか本物の木を手に入れようとするが……引用元映画.com


まず、音楽の使い方が良い。とにかく明るく華やかな生き生きとした楽しげなミュージカル描写が光る。


そしてイルミネーションスタジオ特有のアニメ的快感、徹底的に動き回るあの感じと独特の動き。カリカチュアされたような造形の人物たちの躍動する描写は流石の一言。


また、小ネタというか可愛らしいギャグ満載のムービーがたまらない。


しかし、本作はちょっと設定が怖いというか空気にお金が必要な世界、つまり大気汚染が進み世界は人工物のみで作られ、木の一本も生えていない町を舞台にした物語。


いわゆるディストピアものである。凄まじいほど町中はカラフルに彩られているが、全て人工物で、自然というものに一切興味関心を抱かせてはいけないという独裁政治的な世界観である。


そんな中で、好きな女の子のために本物の木を手に入れようとするのがこの物語の主軸だが、悪い意味で子供向けすぎる。


アニメ的快感を優先して作っているには分かるが、町の外に出るのが簡単過ぎたり、監視カメラが御都合主義的にしか作用しなかったり、主人公の一輪バイクの移動のトラブルがあったシーンは二巡目以降はカットされていたりと突っ込みどころが多い。


それでいて、町外れに住む老人に話を聞きに行くというのがキーになっておりこの老人の回想が物語の半分を占めているが、これも面白いが突っ込みどころの多い内容。


簡単に言えば、老人が木を伐採し、金持ちになり、そして環境を破壊してしまったという流れなのだが、どうやって暮らしているのかとか、何故アレを持っているのかとかは語られない……(また森の動物達の結末は物語的に逃げの演出だと思う)


子供に分かりやすく自然環境の素晴らしさを伝えたいというメッセージが込められているのは分かるが、ここまで簡単な事で良いのか?


あまりにも短絡的過ぎる。子供向け映画だからこそ、細かな演出での突っ込みは野暮だとは分かっているが、もうちょっと木に関しての設定は練りこんでも良いのではないだろうか?


ちなみに吹き替え声優に志村けんさんが起用されていたが、割と真面目に上手かったと思う。山寺さんの悪役っぷりには勝てないが、エンドクレジットまで気が付かなかった。