HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

最初は友情という善意から…… 「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

最初は友情という善意から……

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

f:id:HAL8192:20181227144130j:image

 

あらすじは小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが…… 引用元 映画.com


カンニングを主題にした映画だが、全く甘くない。チャチな学園ものとは全然違っていて、これでもかというほど学歴社会と格差社会を見せつけてくる。


しかし、基本はカンニング物なので、学校が舞台なのだが、そこにあるスリリングさは実際には本当はそこまでではないのかもしれないが、演出で緊迫感を煽ってくるのが本当に上手い。


それでいて、カンニングをする側ではなく、答えが分かっている秀才側をテーマに置き、どうてあの答えを伝えるか?というのを魅せているのが良い。


最初は原始的な手段をとっていたが、徐々に高度になり、とても計画的であった。ここの魅せ方がとにかくスリリングで上手い。消しゴムから、ピアノ、時差と綺麗に作られている。(中国の実際にあった事件を元に作っているらしいからか?)


また、登場人物が異様に演技が上手い。というかハマり役ばかりだ。主人公のリンを筆頭に、ライバルのバンク。そして親友のグレースにその彼氏パット。


始まりは親友のグレースを助けるつもりだったところからだが、それが徐々にビジネスに広がって行くのも貧困が根底にある辺りなんとも言えない。(格差社会がより酷く見える)


また、このグレースが絶妙に可愛らしく、彼女に頼られたら断れない感じが本当に伝わってくる。同性からも慕われるタイプの可愛らしい女の子だ。


さらに清廉潔白のライバル、バンクの徐々に変わっていく感覚と彼の店の事。キッチリ2つの意味を持っている。


そして、明かされるある真実。つい口走ったことから始まる最悪のシナリオ。ここが見事だ。ある意味古典的だが、言ってはいけないある台詞が見事に物語を完成させている。


最終盤のあのテストは本当に見事で、緊迫感が直に伝わってくる感じが素晴らしかった。


それでいて、最後物語は主人公の成長で終わっている。やっと彼女の決心がついた告白で終わっていて、あっけなく終わっているようだが、実に考え抜かれた脚本だ。


学歴社会というのは、ある意味ここまで根深い問題なのだと考えさせられる一本だった。