HAL8192のモノリス達

何故、自分がポンコツになったかを嬉しそうに語る。

わがまま、それは命がけの夢! 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

わがまま、それは命がけの夢!

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」

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あらすじは筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを12歳の時に発症した鹿野は、いつも王様のようなワガママぶりで周囲を振り回してばかりいたが、どこか憎めない愛される存在だった。ある日、新人ボランティアの美咲に恋心を抱いた鹿野は、ラブレターの代筆を田中に依頼する。しかし、実は美咲は田中と付き合っていて……。引用元 映画.com


筋ジストロフィーにかかった主人公が命がけで、生き抜くサマを見せる映画。実話の物語であり、物語的に脚色されていても、根本は力強い。


障害者の問題をヒシヒシと感じさせる重い映画、というよりユーモアに包んで、暖かく伝えるような内容になっている。


また、主人公が極度のわがまま体質であり、それが良いも悪いも引っくるめてこの作品を彩っている。彼のいうわがままはいつも大したことのない事のようだが、実は命をかけて言っていることで、真剣そのものだ。


それでいて、主人公の反対の目線、ボランティアの目線からも物語が語られるが、割と最初の方にボランティアなら誰もが思う言ってはいけないワードを言ってしまうのがこの映画の良いところだと思う。(思っても言ってはいけないという暗黙の領海があるところを言ってしまう)


最初のここで言うことで、空気感が一気に変わる内容になっており、それでいて、この作品のボランティアのあり方を語ってくれている。


ただ、ボランティアのカップル問題は物語に深く関わってくるが、そこまで重要な問題ではないと思ってしまう。そしてこれは実在にはいない映画内カップルの話だと思うと、ちょっといらない部分にも感じてしまう。


しかし、主人公を演じた大泉洋は本当に傍若無人だが憎めない良いキャラクターを演じていたし、何より存在感が素晴らしかった。実在感がありありとあった。

 

物語の盛り上がりが何度か訪れるが、そこで、挫けず、わがままを貫き通す根性は見ていて、始めに感じていたわがままの感情とは別にこの人にはこの人の意思が強くあるのだと感じさせられる。

 

力強い思いが、奇跡を生むとかそういうのではなく、自分の命は自分で決めるという意思の強さが本気で伝わってくる。

 

全体を通して見た時に、非常に良い味わいで作られており、障害者映画として貴重な一本に仕上がったと思う。